◆京都の和菓子店・甘味処◆ (2006.9月〜)
N016.亀屋清永(かめやきよなが)・・代表銘菓「清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)」(唐菓子)
東山区祇園石段南側 2007.1.20
●創業400年、京都で唯一の唐菓子を製造
●清浄歓喜団(菓子)・・夫婦の和合の神・歓喜天(聖天しょうてんさん)の好物は甘い菓子
●正常な寒気団じゃないよ・・お菓子の名前だよ
【創業は江戸時代のはじめ、元和3年(げんな・1617)。この店は天台宗・比叡山延暦寺の阿闇梨(あじゃり)から唐菓子・歓喜団の製法を学び、秘法は一子相伝である。毎月、歓喜天(聖天さん)の祭日の1日(陽)と15日(陰)に調製される。
京都にある聖天さんでは、毎月2回、亀屋清永で作られた「歓喜団」を「お華足さん(おけそくさん・供物)」として供えます。この唐菓子の他に甘い酒・二股大根も供えます。
歓喜天(聖天さん)は仏道修行を邪魔するものを排除する神として密教で重要視されています。富と利益を与える夫婦和合の神とされています。歓喜天像は象の頭の上で立ったままの男女が抱擁している像となっていて、陽気な仏教信仰となっています。
京都では宇治・宝寿寺、奈良県では生駒聖天さん(宝山寺)も歓喜天を祀っています。聖天さんは方々にあります】
●歓喜天を祀る上京区の「雨宝院(うほういん、西陣聖天宮・にしじんしょうてんぐう)」
以前はこの寺にも「歓喜団」の製法が伝わっていたそうです。その他の聖天さんでも以前は寺の僧が作っていたようです。
●清浄歓喜団
何かの団体名ではなく、お菓子の名前です・・おかしいな〜。八つの結びがある小麦粉を練って成型した巾着の形が超個性的です。なぜ八つかというと八葉の花弁の蓮華を表しています。中には小豆のこしあんが入っています。あんの中には、白檀・桂皮(シナモン)・竜進・丁子など7種類の香が混じっていて独特な仏教風の個性的な味わい。上質のごま油であげられていて固くパリパリ感がある。(1個525円)
大部分の唐菓子は神社用・・・「歓喜団」だけが寺用として残った
遣唐使によってもたらされた唐菓子は種類が豊富で、大部分は神社の神饌菓子となっています。奈良県・春日大社では「ぶと」というあん入りの饅頭が唐菓子の神饌菓子として有名です。唐菓子の中で、「歓喜団」だけが「寺の供物」として残りました。
●「はなびら餅」・干菓子の「招福」など様々な種類があります
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