展覧会報告 (2005.7〜) トップページに戻る  目次に戻る

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NO21 (2007.3.15)

「風俗博物館」・・源氏物語六條院の生活・・新春の行事

 

京都市下京区新花屋町通堀川東入る
(西本願寺の斜め向かい)


★創業300年の伝統を持つ、衣装・装束のプロが制作・企画展示するユニークな博物館

★次々に企画を立て、新作を発表・・ここがすごい!

★撮影OKの稀少な博物館

昭和49年に、古代から近代に至るまでの日本の風俗・衣装を実物展示する博物館としてオープンしました。現在の展示スタイルである「源氏物語・六條院の生活」は平成10年に発足しました。源氏物語の様々なシーンの中からテーマをしぼり、年に2、3回展示品を変えています。

この博物館の館長さんは、井筒興兵衛氏です。井筒興兵衛氏は「株式会社・井筒」の社長さんです。この博物館は井筒ビルの一角・5階にあります。会社の創業は宝永2年(1705)、初代・井筒興兵衛より300年の歴史を刻む老舗です。事業内容は、法衣・装束・調度品の制作です。伝統の宗教儀式をサポートし、宗教用品を制作しています。祭りのプロデューサーも手がけており、年間150余りの祭りをこなします。テーマに沿って祭りの計画や衣装の手配などもします。

風俗博物館・源氏物語の企画・展示も、会社の得意とする分野の延長線上にあり、「茶道の家元が茶道資料館を造る」、「京菓子の老舗が、京菓子の資料館を造る」という発想なのだと思いました。当館は、従来収蔵してあるものを展示するのではなく、次々に展示内容を企画し、衣装や調度品の新作を発表しています・・ここが当館のすごいところです。お金や時間をかけて贅を尽くした博物館といえます。「源氏物語の世界が好きで好きでたまらない・・」という館長さんの声が聞こえてくるような展示品です。




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◆新春の六條院◆・・・「初音(はつね)」の場面を再現

・初音(はつね)・・
初根のことで、正月最初の子(ね)の日、小松を根っこから引っこ抜いて遊ぶことを「初子・初根(はつね)」といった。源氏物語「初音」には六條院の正月風景が書かれています


・六條院を再現・・光源氏35才の大邸宅、六條院・春の御殿(おとど)を4分の1の模型で再現。この空間に登場人物や調度品を配して具現化しています


■新春の歯固め・・長寿を願う

「歯(は)」は「齢(よわい・人の年齢)」のことで、年頭にあたって様々な物を食べ、齢(よわい)を固めて健康と長寿を祈る行事で元旦から三日、行われます。これは中国の「元日に固い飴を食し、歯の根を固めて強くし、長寿を願う習わし」からきている。緑色の焼き物の上に、長寿の譲り葉を敷き、その上に邪気を払う真菰(まこも)・大根・押し鮎・焼き鳥・猪肉などを歯固めの食とし、これに屠蘇(とそ)を加える。
















■新春の餅鏡(もちいかがみ)・・長寿を願う

日本では古くから鏡を神霊の依代(よりしろ)の一つとしており、正月の餅もこの鏡に似せて神に供えたので鏡餅という。新春の三が日、長寿を願い、餅を丸く平らにして2段・3段に飾り、神に供えたり、見たり眺めたりしたという。

「初音」の場面の餅鏡に関する記述は、文献上最古のものといわれている。写真右端の中将の君(源氏の召人・めしうど・・源氏の愛人となった女)ら、女房たちが餅を眺めながら長寿を祝っている。

















■新春・梅の花に競う薫香(くんこう)

直接男女が顔を合わせる機会が少なかった平安時代、趣味の良さを相手に伝えるための手段の一つとして「香」があった。自分の好みに調合した香をくゆらすことは重要なことだった。

●銀製の薫炉(くんろ)・・香を入れて焚く

●伏籠(ふせご)・・香を焚き、その上に籠を伏せて置き、その上に衣服を掛けた














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