紫式部の部屋59
『源氏物語・宇治十帖』之古蹟・・(四)総角(あげまき)
京都府宇治市宇治紅斉・さわらびの道 2011.6
紫式部の「源氏物語」は11世紀の初めに書かれた全編五十四帖からなる長編小説です。
最後の十帖は宇治を舞台にしている事から、通称「宇治十帖」と呼ばれています。そのゆかりの古跡が宇治橋を中心とした宇治川の両岸に10ヶ所点在しています。
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★宇治十帖(三)・・「総角(あげまき)」之古蹟・・源氏物語ミュージアム東の、さわらびの道にあります
源氏物語ミュージアム・・看板・源氏絵巻灯籠
●さわらびの道
●総角の古蹟
【八宮(はちのみや)の一周忌がめぐって来た。薫君は仏前の名香(みょうごう)の飾りに託して、大君(おおいきみ)への想いを詠んだ。
「総角(あげまき)に 長き契りを 結びこめ
おなじ所に よりもあはなむ」
大君は父君の教えに従い、自らは宇治の山住みで果てる意思が堅く、妹の中君(なかのきみ)をこそ薫君に委ねたいと望まれた。薫君は中君と匂宮とが結ばれることによって、大君の心を得ようとされたが、意外な結果に事が運ばれてしまう。匂宮は中君と結ばれたが、気儘に行動され得ない御身分故、心ならずも宇治への訪れが遠のく。大君は「亡き人の御諌めはかかる事にこそ」と故宮をしのばれ、悲しみのあまり、病の床につき、薫君の手あつい看護のもとに、冬、十一月に、薫君の胸に永遠の面影を残して、帰らぬ人となった。】
平成十八年十月 (財)宇治市文化財愛護協会
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