紫式部の部屋58
『源氏物語・宇治十帖』之古蹟・・(五)宿木(やどりぎ)
京都府宇治市宇治橋上流・あじろぎの道 2011.6
紫式部の「源氏物語」は11世紀の初めに書かれた全編五十四帖からなる長編小説です。
最後の十帖は宇治を舞台にしている事から、通称「宇治十帖」と呼ばれています。そのゆかりの古跡が宇治橋を中心とした宇治川の両岸に10ヶ所点在しています。
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★宇治十帖(五)・・「宿木」之古蹟・・喜撰橋の南、あじろぎの道にあります。
この辺りは料亭が多い
【亡き大君(おおいきみ)を忘れかねる薫君は、いつしか現し身(うつしみ)の中君(なかのきみ)におもいをよせるようになった。中君はその真情に絆されはするが「うとましく」も思われる。二条院に中君を訪れた薫君は宇治に大君の人形(ひとがた)を造り勤行(ごんぎょう)したいと語る。中君は異母妹の浮舟(うきふね)が大君に似通っていることを告げる。秋、薫君は宇治の山荘を御堂に改造することとし、弁尼(べんのあま)を訪れる。そして共に大君の思い出に浸り、
「宿りきと 思い出でずば 木(こ)のもとの 旅寝もいかに 寂しからまし」
と口ずさみ、紅葉を中君への土産にお持たせになり、匂宮(におうのみや)に恨まれる。中君は男子御出産、薫君も心すすまぬまま、女二宮(おんなにのみや)と結婚された。其の後、宇治を訪れた薫君は、偶然、浮舟を覗き見て、大君と全く瓜二つなのに驚き、強く心ひかれてゆく。】
平成十八年十月 (財)宇治市文化財愛護協会
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